BMW3シリーズは1975年に初代モデルが発表され、現行モデルは2019年にフルモデルチェンジが行われた7代目に当たります。
初代モデルの発売以来世界各地で人気を博しており、メルセデスベンツCクラス、アウディA4と共にプレミアムスポーツセダンのベンチマークと言われています。
2019年のフルモデルチェンジではデザインはキープコンセプトであるものの、先代モデルと比較して全長が+70mm、全幅が+25mmも大型化しています。
また、BMWインテリジェントパーソナルアシスタントの採用ややハンズオフ・アシスト機能などの先進安全装備の搭載も行われています。
今回の記事では、2019年にフルモデルチェンジを行ったBMW3シリーズをご紹介します。
※この記事は2021年5月時点の情報をもとに書いています。
BMW3シリーズのボディサイズ
- 全長:4,715mm
- 全幅:1,825mm
- 全高:1,430mm~1,440mm
- ホイールベース:2,850mm
- 車両重量:1,540~1,810kg
- 最小回転半径:5.3m
BMW3シリーズのボディサイズは、2019年のフルモデルチェンジで全長が+70mm、全幅が+25mmも大型化しています。
このボディサイズは、メルセデスベンツCクラスとアウディA4の中間に位置しており、Dセグメントのモデル全体が巨大化していることを表しています。
とは言っても、国産車で大ヒットモデルになっている「ハリアー」のボディサイズ(全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mm)よりは小さいので、サイズの大きさが日本での売り上げに影響するというわけでもなさそうです。
ただし、都市部の道路事情を考えると先代モデルのボディサイズがちょうど良かったこともあり、同じ3シリーズからの乗り換えをためらう人も出てくるかもしれません。
BMW3シリーズのエクステリア
上の写真は「M SPORT」で、ボディカラーはポルティマオ・ブルーです。
BMW3シリーズのボディカラーは、次の5色から選ぶことが出来ます。
- アルビン・ホワイト
- ミネラル・ホワイト
- ミネラル・グレー
- ブラック・サファイア
- メルボルン・レッド
また、BMW3シリーズ「M SPORT」のボディカラーは次のとおりです。
- ポルティマオ・ブルー
なお、BMW3シリーズオーダーメイドモデル専用の「INDIVIDUALボディ・カラー」は次の6色から選ぶことが出来ます。
- タンザナイト・ブルー
- オキサイド・グレー
- ドラバイト・グレー
- シトリン・ブラック
- ブリリアント・ホワイト
- フローズン・ダーク・グレー
BMW3シリーズは、2019年のフルモデルチェンジでキープコンセプトながらも、スポーティさと洗練された美しさを両立させるためのデザインを採用しました。
BMW3シリーズのトレードマークである「キドニー グリル」は、先代までの左右2つに分かれたデザインから1つのフレームで縁取られた立体的なデザインに変更され、グリルの厚みが抑えられ水平方向に広がった形となりました。
ヘッドライトもよりシャープなデザインで、フロントマスクが薄くアグレッシブなイメージであることを強調しています。
リヤに関してもキープコンセプトですが、テールライトが中心に向かって伸びたことでテールが薄く低重心に見えるようになり、先代よりもスポーティーさが増しました。
足回りに関しては、「Standard」は205/60R16タイヤと16インチアルミホイールが、「M SPORT」には、225/45R18タイヤと18インチアルミホイールが標準装備されます。
BMW3シリーズのインテリア
2019年のモデルチェンジでは、インテリア全体は先代のイメージを引き継いでいますが、より洗練されスポーティーさが増したデザインに変更されています。
また、新型3シリーズには2018年10月に初公開された「BMW オペレーティングシステム 7.0」が採用されています。
この「BMW オペレーティングシステム 7.0」では、これまで主流であったアナログメーターを大胆にも排除し、シームレスなデジタルディスプレイを採用しています。
ドライバーの正面には12.3インチのフルデジタルメーターパネルが設置され、センターコンソール上部にはタッチ操作機能を備えた大型コントロールディスプレイが配置されています。
ディスプレイのアニメーションには、2Dと2Dを織り交ぜたグラフィックが用いられており、以前と比べてよりドライバーが直感的な操作を行えるよう工夫されています。
さらに、新型3シリーズにはBMW初となる「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」が導入されています。
このシステムは、車の機能操作・情報へのアクセスを「Ok, BMW」の呼び掛けなど自然な会話に近い言葉でやり取りできるようにするものです。
BMW3シリーズのパワートレイン
BMW X1のパワーユニットは、次の5種類から選ぶことができます。
【318i】
- 2リットル直列4気筒ツインパワーターボガソリンエンジン
- 最高出力:156pa/rpm
- 最大トルク:250Nm/rpm
【320i】
- 2リットル直列4気筒ツインパワーターボガソリンエンジン
- 最高出力:184ps/rpm
- 最大トルク:300Nm/rpm
【320d XDrive】
- 2リットル直列4気筒ツインパワーターボディーゼルエンジン
- 最高出力:190ps/rpm
- 最大トルク:400Nm/rpm
【330i】
- 2リットル直列4気筒ツインパワーターボガソリンエンジン
- 最高出力:258ps/rpm
- 最大トルク:400Nm/rpm
【330e】
- 2リットル直列4気筒ツインパワーターボガソリンエンジン+モーター
- 最高出力:184ps/rpm
- 最大トルク:300Nm/rpm
【318i】のガソリンエンジンは【320i】【330e】と同じガソリンエンジンで、【318i】用にデチューンされたエンジンです。
【320d XDrive】は4WDモデルで、その他のパワーユニットはFRのみとなります。
【330e】はリチウムイオンバッテリーと最高出力83kWのモーターに加えて、2リッター直列4気筒BMWツインパワーターボガソリンエンジンを搭載したPHEVモデルです。
トランスミッションは、全て8速ATです。
BMW3シリーズのグレード・価格
エンジン | グレード | ミッション | 駆動方式 | 車両本体価格 |
318i | Standard | 8速AT | FR | 495万円 |
M SPORT | 8速AT | FR | 566万円 | |
320i | Standard | 8速AT | FR | 545万円 |
M SPORT | 8速AT | FR | 607万円 | |
320d xDrive | Standard Edition Joy+ | 8速AT | FR | 580万円 |
M Sport Edition Joy+ | 8速AT | FR | 632万円 | |
330i | M Sport | 8速AT | FR | 655万円 |
320e | M Sport Edition Joy+ | 8速AT | FR | 625万円 |
BMW3シリーズには、基本的にそれぞれのパワーユニットの標準的仕様である「Standard」とスポーツ仕様の「M SPORT」が設定されています。
2020年8月に「318i Standard」「318i M SPORT」が加わり、それまであった「320iSE」が廃止されています。
「318i Standard」と「320i Standard」の価格差は50万円ありますが、「318i Standard」と「320i Standard」の装備の違いは、「318i Standard」ではワイヤレスチャージングとシートヒーターがオプションになり「320i Standard」では標準装備されることぐらいです。
「318i Standard」の価格は、輸入車に良くある客寄せパンダ的な価格ではないので、実際に購入対象として検討しても問題ないと思います。
その他のモデルに関しては、車両本体価格が545万円~655万円となり、プレミアム感が強くなりました。
BMW3シリーズの先進安全装備
先進安全装備 | 318i | 320i | 320d xdrive | 330i | 330e |
ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ステアリング&レーン・コントロール・アシスト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警報システム) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
レーン・チェンジ・ウォーニング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
クロス・トラフィック・ウォーニング(フロント&リヤ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
前車接近警告機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
後車衝突警告機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避アシスト付) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
パーキングアシスト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
パーキング・アシスト・プラス | △ | △ | △ | △ | △ |
リバースアシスト(後退時ステアリングアシスト機能) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※〇=標準装備、△=オプション装備、―=設定なし
新型BMW3シリーズには、車両周辺監視用、中距離検知用、長距離検知用の3機の単眼カメラが搭載されています。
この3眼カメラで検知された情報を毎秒2兆5000億回の演算能力を持つ「EyeQ4」で処理することによって、より正確なレーン・キーピング、より長距離の危険予測、より高角度視野での周辺危険予測を実現します。
また、広視野角もサポートする単眼カメラは、進行方向だけではなく横の死角からの歩行者飛び出しを検知するため、ドライバーと歩行者への安全をより高めています。
BMW3シリーズの燃費
モード | 318i | 320i | 320d xdrive | 330i | 330e |
WLTCモード | 13.4 | 13.8 | 15.3 | 13.2 | 13.5 |
市街地モード(WLTC-L) | 10.0 | 10.2 | 12.0 | 9.4 | 9.2 |
郊外モード(WLTC-M) | 13.2 | 13.9 | 14.9 | 13.7 | 14.8 |
高速道路モード(WLTC-H) | 15.9 | 16.2 | 17.6 | 15.5 | 15.8 |
※単位:km/L
BMW3シリーズの燃費は、ディーゼルエンジンモデルの「320d xdrive」を除いて、13.2km/L~13.8km/Lとほぼ同じレベルにあります
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2019年にフルモデルチェンジしたBMW3シリーズですが、2020年8月には「318i Standard」「318i M SPORT」が追加で販売開始され(「320iSE」は廃止されました。)BMW3シリーズに手が届きやすくなりました。
「318i Standard」は「320i Standard」と同じエンジンの出力を抑えた「デチューン版」です。
「318i Standard」と「320i Standard」の違いはこのエンジン出力の違いが一番大きく、装備面での違いは「318i Standard」ではワイヤレスチャージングとシートヒーターがオプションになり「320i Standard」では標準装備されることぐらいです。
つまりこの「318i Standard」は輸入車に良くある客寄せパンダ的グレードでは無く、購入対象としても問題ないモデルになります。
「318i Standard」と「320i Standard」の価格差は50万円もあるので、この「318i」はお買い得車になるかもしれません。
あとは、「318i Standard」と「320i Standard」の試乗で、走りの違いを確認できれば良いですね。
この記事がみなさんのお役に立てばうれしいです。