アウディA4はアウディ80の後継モデルとして1994年に発表され、日本では初代モデルが1995年に発売されました。
その後4回のフルモデルチェンジが行われ、現行モデルは2016年2月に発売開始された五代目にあたります。
アウディA4には、セダンタイプの「アウディA4」と、ステーションワゴンの「アウディA4アバント」、A4アバントをベースにした「アウディA4オールロードクワトロ」の3つのモデルが存在します。
その中でも「アウディA4」セダンは、メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズと共にDセグメントを代表するプレミアムセダンです。
「アウディA4」セダンは、2020年10月にエクステリアを大幅に変更したマイナーチェンジが行われ、パワートレインにはマイルドハイブリッドシステムが導入されました。
今回の記事では、2020年10月のモデルチェンジで「アウディA4」セダンがどのように進化したのかをご紹介します。
※この記事は2021年5月時点の情報をもとに書いています。
アウディA4セダンのボディサイズ
- 全長:4,760~4,770mm
- 全幅:1,845mm
- 全高:1,410
- ホイールベース:2,825mm
- 車両重量:1,500~1,660kg
- 最小回転半径:5.5m
アウディA4セダンの全長・全幅は、同じDセグメントセダンであるメルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズを上回っています。
さらに、アウディA4の全幅は2020年10月のマイナーチェンジでも全クラスでブリスターフェンダーを備えたことから、+5mm広くなっています。
25年前に登場した初代アウディA4のボディサイズは、全長4,495×全幅1,735×全高1,410mmで、日本の道路事情でも取り回しの良いサイズでした。
しかし現行モデルのアウディA4は、初代モデルと比べて全長は+275mm、全幅は+110mmも大型化されています。
日本の都市部の道路事情を考えると、アウディA4のボディサイズはやや持て余し気味かもしれません。
アウディA4セダンのエクステリア
上の写真はアウディA4セダン「35 TFSI advanced」で、ボディカラーは「テラグレーメタリック」になります。
アウディA4セダンのボディカラーは、この「テラグレーメタリック」を含めて11色が設定されています。
※グレードにより選択できるカラーが設定されています。
【アウディA4セダンのボディーカラー】
- アイビスホワイト
- グレイシアホワイトメタリック
- フロレットシルバーメタリック
- デイトナグレーパールエフェクト
- クワンタムグレー
- ミストブラックメタリック
- テラグレーメタリック
- ターボブルー
- ナバーラブルーメタリック
- タンゴレッドメタリック
- マンハッタングレーメタリック
2020年10月のマイナーチェンジでは、シングルフレームが従来型と比べ横方向にワイド化され、全モデルに装備されるブリスターフェンダーにより全幅は5mm拡大。
さらに、フォグランプガーニッシュからドアパネルなど、エクステリアにはフルモデルチェンジ並みの変更が加えらています。
対向車や先行車などを検知し状況に応じ変化する「マトリクスLEDヘッドライト」や「LEDリヤコンビランプ」は「advanced」「S line」に標準装備されます。
足回りには、ベースモデルと「advanced」には225/50R17タイヤと17インチアルミホイールが標準装備され、「S line」には245/40R18タイヤと18インチアルミホイールが標準装備されます。
アウディA4セダンのインテリア
アウディA4セダンのインテリアの特徴は、ベーシックでシンプルなところです。
全般的に水平基調にデザインされており、幅広いエアベントとインパネの大型装飾パネルが目に付きます。
奇をてらったような派手さや豪華さはありませんが、スイッチ類も機能的でスタイリッシュにまとまっています。
2020年10月のマイナーチェンジでは、最新のインフォテインメントシステム「MIB3」を初採用。
センタースクリーンはタッチパネル式となり、操作性の向上が図られました。
アウディA4セダンのパワートレイン
アウディA3セダンのパワートレインは次の4択になります。
【ガソリンエンジン】
「35 TFSI」
- 2リットル直列4気筒DOHCターボエンジン+12Vモーター
- 最高出力:150ps/rpm
- 最大トルク:270Nm/rpm
「45 TFSI」
- 2リットル直列4気筒DOHCターボエンジン+12Vモーター
- 最高出力:249ps/rpm
- 最大トルク:370Nm/rpm
【クリーンディーゼルエンジン】
「35TDI」
- 2リットル直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジン+12Vモーター
- 最高出力:163ps/rpm
- 最大トルク:380Nm/rpm
「40 TDI」
- 2リットル直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジン
- 最高出力:190ps/rpm
- 最大トルク:400Nm/rpm
ガソリンエンジンは、出力の異なる2種類の2リットル 直列4気筒直噴ターボエンジンが用意されています。
「35 TFSI」は150ps、「45 TFSI」は249psの最高出力を発揮します。
そのどちらにも、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)と 12V リチウムイオンバッテリーを用いたマイルドハイブリッドドライブシステム(MHEV)が採用されています。
トランスミッションはより効率を高めた7速Sトロニックです。
2021年1月にはアウディA4シリーズには初めてクリーンディーゼルエンジンが搭載されました。
「35 TDI」は、最高出力163ps、最大トルク380Nm を発揮し、トランスミッションはより効率を高めた7速Sトロニックです。
また、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)とリチウムイオンバッテリーを搭載する12Vマイルドハイブリッド( MHEV)システムを備えています。
「40TDI」は、最高出力190ps、最大トルク400Nm を発揮。
トランスミッションは同じく7 速S トロニックを組み合わせ、駆動方式は機械式センターディファレンシャルを搭載した quattro 四輪駆動システムを採用しています。
アウディA4セダンのグレード・価格
エンジン | グレード | ミッション | 駆動方式 | 車両本体価格 |
2L直4ターボ+モーター (A4 35 TFSI) |
A4 35 TFSI | 7速DCT | FF | 455万円 |
A4 35 TFSI advanced | 7速DCT | FF | 523万円 | |
A4 35 TFSI S line | 7速DCT | FF | 570万円 | |
2L直4ターボ+モーター (A4 45 TFSI) |
A4 45 TFSI quattro advanced | 7速DCT | 4WD | 580万円 |
A4 45 TFSI quattro S line | 7速DCT | 4WD | 627万円 | |
2L直4ディーゼルターボ+モーター (A4 35 TDI) |
A4 35 TDI advanced | 7速DCT | FF | 538万円 |
A4 35 TDI S line | 7速DCT | FF | 585万円 | |
2L直4ディーゼルターボ (A4 40 TDI) |
A4 40 TDI quattro advanced | 7速DCT | 4WD | 565万円 |
A4 40 TDI quattro S line | 7速DCT | 4WD | 612万円 |
2020年10月のマイナーチェンジでは、グレード構成が装備を簡素化したエントリーグレード「ベース」、先進機能を強化した「advanced」、スポーツモデルの「S line」の3グレードに変更されました。
ガソリン仕様FF車の「35 TFSI」は、「ベース」「advanced」「S line」の3タイプを設定。4WD車となる「45 TFSI quattro」は、「advanced」と「S line」の2タイプとなります。
一方ディーゼル仕様の「35 TDI」は、「advanced」「S line」の2タイプを設定。4WD車となる「40 TDI quattro」は、「advanced」と「S line」の2タイプとなります。
唯一、ガソリン車FFモデルに設定されたベースグレード「35 TFSI」の価格は455万円と、500万円を切ってきました。
しかし、「35 TFSI」の装備は400万円越えの車とは思えないほど簡素化されてオプションも全く選べないので、実質的にはガソリン車のFFモデルも「advanced」と「S line」の二択になると思われます。
アウディA4セダンの先進安全装備
先進安全装備 | 35 TFSI | advanced | S line | quattro advanced |
quattro S line |
アダプティブクルーズコントロール | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アウディアクティブレーンアシスト | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アウディサイドアシスト | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アウディパーキングシステム | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
リヤビューカメラ | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
パークアシスト | ― | △ | △ | △ | △ |
サラウンドビューカメラ | ― | △ | △ | △ | △ |
アウディプレセンスシティ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アウディプレセンスリヤ | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※〇=標準装備、△=オプション装備、―=設定なし
ベースグレードである「35 TFSI」を除いて、主要な先進安全装備が標準装備されます。
アウディA4の先進安全装備については、次の記事で詳しくご紹介しています。
アウディA4セダンの燃費
モード | A4 35 TFSI | A4 45 TFSI | A4 35 TDI | A4 40 TDI |
WLTCモード | 13.6 | 12.9 | 17.1 | 14.6 |
市街地モード(WLTC-L) | 10.5 | 9.5 | 15.2 | 12.9 |
郊外モード(WLTC-M) | 13.6 | 13.0 | 17.2 | 14.4 |
高速道路モード(WLTC-H) | 15.5 | 15.1 | 18.0 | 15.6 |
※単位:km/L
2L直4ターボ+モーター(A4 35 TFSI)の燃費は13.6km/L、2L直4ターボ+モーター(A4 45 TFSI)の燃費は12.9km/Lです。
2L直4ディーゼルターボ+モーター(A4 35 TDI)の燃費は17.1km/L、2L直4ディーゼルターボ(A4 40 TDI)の燃費は14.6km/Lです。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2020年10月のビッグマイナーチェンジを経て、アウディA4はより魅力的に進化しました。
特にエクステリアに関しては、「ベースモデル」と「advanced」でも「S line」並みのスポーティーさに溢れています。
しかし、アウディA4はメルセデスベンツCクラス・BMW3シリーズを上回るボディーサイズを持っているので、日本の都市部の狭い道路では持て余し気味です。
また、オプション代を含めて500万円~600万円台の価格を考えると、普通のサラリーマンでは簡単に手が出せません。
アウディA4は、私にとっては少し遠い存在になってしまったのかもしれませんね。
この記事がみなさんのお役に立てばうれしいです。