日本航空では、現行の国際線フラッグシップ機である「ボーイング777-300ER」型機13機を順次新たな国際線フラッグシップ機である「エアバスA350-1000」型機に置き換えることにしています。
新型機は2023年内に羽田-ニューヨーク線の「JL006/JL005便」での導入が予定されていますが、導入に先立ちA350-1000型機の機内仕様とサービスが発表されました。
現行の国際線フラッグシップ機であるボーイング777-300ER型機は2004年から導入が始まり、それまでの国際線フラッグシップ機であるボーイング747-400型機から置き換わりました。
今回19年ぶりに新型機が導入されるわけですが、機体だけでなく機内の装備やサービスもバージョンアップされることになります。
今回の記事では、日本航空国際線の新たなフラッグシップ機である「エアバスA350-1000」型機の機内装備やサービスについてご紹介します。
エアバスA350-1000型機のキャビン
A350-1000型機のキャビンは、これまでのB777-300ER型機からはバージョンアップするものの、一貫性のあるJALブランドを感じられるように、既に国内線に就航しているA350-900型機、B787-8型機のデザインを意識したインテリアとなっています。
A350-1000型機のキャビンは次の4クラスで構成されていて、座席数は合計で239席となっています。
- ファーストクラス:6席
- ビジネスクラス:54席
- プレミアムエコノミークラス:24席
- エコノミークラス:155席
- 合計:239席
ファーストクラス
A350-1000型機のファーストクラスには「1-1-1」の配置で6席が装着されます。
JALとしては初めてファーストクラスのシートに扉を設けてプライバシー性を高めつつ、座席上の収納棚を設けないことにより、開放感のある空間になっています。
座席幅は48インチ(約123cm)、ベットの長さは80インチ(約203cm)と余裕の広さで、「ソファー」「シート&シングルベッド」「ダブルベッド」の3種のモードを自分の好みで選択可能になっています。
個人用ディスプレイは4Kで43インチの大きさがある他、世界で初めてヘッドフォン不要のヘッドレスト内蔵スピーカーを導入して、機内エンターテインメントをさらに楽しめるようになりました。
ビジネスクラス
A350-1000型機のビジネスクラスには「1-2-1」の配列で54席が装着されます。
座席幅22インチ(約56cm)、シートピッチ51インチ(約130cm)と左右・前後の間隔を十分に確保するだけでなく、JALとしては初めてビジネスクラスシートに扉を設けてプライバシー性を確保しました。
長さが78インチ(約198cm)あるベッドモードは足元まで広く、体圧分散構造のクッションで快適な寝心地が得られます。
個人用ディスプレイは4Kで24インチの大きさがあり、世界で初めてヘッドフォン不要のヘッドレスト内蔵スピーカーを導入して、機内エンターテインメントをさらに楽しめるようになりました。
プレミアムエコノミークラス
A350-1000型機のプレミアムエコノミークラスには「2-4-2」の配列で24席が装着されます。
クラス最高峰の快適性を目指し、大型パーティションを設けてプライバシー性を大きく向上させた他、プレミアムエコノミークラスとして世界で初めてリクライニング機能を電動化しました。
シートピッチは42インチ(約107cm)の広さがあり、好みの姿勢でくつろげるように水平まで調整可能な電動レッグレストが装着されました。
個人用ディスプレイは4Kで16インチの大きさがある他Bluetoothにも対応し、機内エンターテインメントをさらに楽しめるようになりました。
エコノミークラス
A350-1000型機のエコノミークラスには「3-3-3」の配列で155席が装着されています。
RECARO(独)製のシートピッチは33~34インチ(約84~86cm)の広さがあり、座席幅も18インチ(約46cm)あります。
個人用ディスプレイは4Kで13インチの大きさがある他Bluetoothにも対応し、機内エンターテインメントをさらに楽しめるようになりました。
機内エンターテインメント
日本航空の新型エアバスA350-1000型機には、パナソニック アビオニクスコーポレーション(米国)の最新機内エンターテインメントシステムと機内Wi-Fiサービスが導入されます。
また、全クラスにおいて高解像度の4Kモニターを装備し、自分の使い慣れたワイヤレスヘッドホンでBluetooth接続が可能となりました。
2024年春からは事前にJALアプリで映画や音楽のお気に入りリストを作成し、機内で簡単に再生できるようになります。
機内食
ファーストクラス・ビジネスクラス
ヴィーガン・ベジタリアンメニューが米澤文雄氏監修によりリニューアルされます。
米澤シェフの目指す世界観である「食した時に美味しいと笑顔溢れる」メニューがコーススタイルでご用意されます。
さらに、長距離線ビジネスクラスにおいても、2024年春以降はお好みの過ごし方をご自身でデザインできる新しいサービスが開始されます。
プレミアムエコノミークラス・エコノミークラス
有料機内食サービスを開始する他、ヴィーガン・ベジタリアンメニューをリニューアルします。
好評価を受けているRED U-35の上位入賞シェフとのコラボレーションを継続します。
アメニティ・その他
ファーストクラス・ビジネスクラス
ファーストクラスでは従来通りオーガニックコットン100%素材を使用したリラクシングウエアが提供されます。
ビジネスクラスにおいて、UCHINO(内野株式会社)のエアリータッチ素材を採用して同社と共同開発した機内リラクシングウェアの貸し出しサービスが開始されます。
「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験カンパニー『ヘラルボニー』の契約作家のアートをポーチのデザインに採用したアメニティキットがご用意されます。
プレミアムエコノミークラス・エコノミークラス
2024年春より、デザインオフィスnendo監修の下、機内食の食器が順次刷新されます。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
日本航空の国際線新フラッグシップ機となるエアバスA350-1000型機の機内仕様が発表されました。
当初はエアバスA350-1000型機は2023年11月下旬に就航予定でしたが、サプライチェーンの乱れに伴う部品の納入遅れなどが発生したため、2023年内に就航する運びとなりました。
当初は羽田・ニューヨーク線のみでの運航となりますが、順次ボーイング777-300ER型機から置き換わることになります。
新型機の就航を楽しみに待ちたいと思います。
この記事が皆さんのお役に立てばうれしいです。
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