ルノー「キャプチャー」は、2013年に初代モデルが販売開始されたコンパクトSUVです。
本国フランスでは2019年にフルモデルチェンジが行われ、2020年の欧州SUV部門では販売台数が第1位になりました。
日本では初代モデルが2014年に販売開始され、2代目の現行モデルは2021年2月に導入されています。
日本向けモデルは、他のコンパクトSUVには無い豪華な装備と戦略的な価格設定により、コストパフォーマンスが高いSUVに仕上がっています。
今回の記事では欧州の大人気SUVルノー「キャプチャー」についてご紹介します。
※この記事は2021年5月時点の情報をもとに書いています。
ルノー「キャプチャー」のボディサイズ
- 全長:4,230mm
- 全幅:1,795mm
- 全高:1,590mm
- ホイールベース:2,640mm
- 車両重量:1,310kg
- 最小回転半径:5.4m
先代のルノー「キャプチャー」のボディサイズは、全長4,125mm×全幅1,780mm×全高1,565mmでした。
2代目のボディサイズは先代比で全長+105mm、全幅+15mm、全高+25mmとひと回り大きくなっています。
ルノー「キャプチャー」のボディサイズで特筆すべきことは、全幅が1,790mmと1,800mmを割り込んでいることです。
モデルチェンジごとに車体が巨大化するSUVが多い中で、日本の都市部の狭い道路でもストレスを感じることなく運転ができるサイズを維持しています。
ルノーのラインナップの中では、メガーヌ(全長4,395mm×全幅1,815mm×全高1,435mm)とルーテシア(全長4,075mm×全幅1,725mm×全高1,470mm)の中間に位置するボディサイズです。
ルノー「キャプチャー」のエクステリア
上の写真はルノーキャプチャー「INTENS Tech Pack」で、ボディカラーはボディーが「ブラン・ナクレ・メタリック」、ルーフが「ノアール・エトワール・メタリック」のツートンカラーになります。
ルノーキャプチャーのボディカラーは、この「ブラン・ナクレ・メタリック」×「ノアール・エトワール・メタリック」を含めて6組のツートンカラーが設定されています。
【ルノーキャプチャーのボディーカラー】
- ブラン・ナクレ・メタリック×ノワール・エトワール・メタリック
- オランジュ・アタカマ・メタリック×ノワール・エトワール・メタリック
- ルージュ・フラム・メタリック×ノワール・エトワール・メタリック
- ブルー・マリンフュメ×ノワール・エトワール・メタリック
- ブルー・アイロン・メタリック×ノワール・エトワール・メタリック
- ノワール・エトワール・メタリック×ブラン・アルトバル・メタリック
先代モデルが全世界でヒットしたこともあり、新型ルノー「キャプチャー」のエクステリアは基本的にキープコンセプトになりました。
サイドには、曲線を活かしたダイナミックなボディラインに直線的なプレスラインが効果的に取り入れられています。
ヘッドライトは100%LED化されており、ルノーモデルに取り入れられているCシェイプデイタイムライトを装備しています。
リアは、スリムなCシェイプのLEDコンビランプにより、引き締まったデザインとなっています。
足回りには、215/55R18の大径タイヤと18インチアルミホイールが標準装備されています。
ルノー「キャプチャー」のインテリア
ルノー「キャプチャー」のインテリアの特徴は、シンプルだけれども質感が高いところです。
上の写真は「INTENS Tech Pack」です。インテリアカラーはブラック基調となり、標準でレザーシートが採用されています。
「INTENS」のインテリアもブラック基調ですが、ボディカラーが「オランジュ・アタカマ・メタリック」の場合には、インテリアもオレンジとブラックのツートンカラーになります。
インテリアの素材は、手が触れる多くの部分でソフトパッドが採用されており、8色の切り替えが可能なアンビエントライトが装備されます。
また、「INTENS Tech Pack」「INTENS」ともに、前席シートヒーター、レザーステアリング、ステアリングヒーター、Boseサウンドシステム、オートエアコン、電動パーキングブレーキが標準装備されます。
さらに「INTENS Tech Pack」には「パワーシート」も標準装備され、このクラスの輸入車SUVの中では最も装備が充実しています。
運転席の正面には7インチのデジタルインパネが配置され、エンジン回転数、速度がデジタルディスプレイで表示されます。
センターコンソール上部には、「7インチマルチメディアEASY LINK」のタッチスクリーンが配置されています。
スマートフォンをUSBポートに接続すれば、Apple CarPlayやAndroid Autoを介して、「7インチマルチメディアEASY LINK」のタッチスクリーンにスマートフォンが連係され、スマートフォン内の各種アプリ機能にアクセスできます。
なお、ルノー「キャプチャー」にはナビゲーションシステムは装備されていません。ディーラーオプションのアクセサリーカタログにも「カーナビゲーション/ETCキット」は「準備中」と記載されています。
「ルーテシア」のディーラーオプションアクセサリーカタログには「カーナビゲーション/ETCキット」が267,300円と記載されていましたが、ディーラーの営業担当者が言うには「価格が高いだけで使い勝手が悪く評判も良くない」とのことでした。
ディーラーの営業担当者さんは「スマホとタッチスクリーンをリンクさせて、「Yahoo!カーナビ」をタッチスクリーンに表示させる方法をおすすめします。」と言っていました。
個人的には「ナビゲーションシステム」と「オーディオ」は車選びにおいて重要なポイントなので、「ナビ」が大きなマイナスポイントになってしまいました。
最悪「Yahoo!カーナビ」でも良いのですが、タッチスクリーンのサイズも「7インチ」と小型で視認性も悪そうなので、そこだけが残念です。
ルノー「キャプチャー」のパワートレイン
ルノー「キャプチャー」のパワートレインは次のとおりになります。
このエンジンは、メルセデスと共同開発した新型1.3リットルガソリンエンジンで、メルセデスベンツ「Aクラス」にも採用されています。
ルノー「ルーテシア」と同じエンジンですが、よりパワーアップがなされています。
※ルーテシアは最高出力131ps、最大トルク240Nm。
【INTENS】【INTENS Tech Pack】
- 1.3リットル直列4気筒DOHCターボエンジン
- 最高出力:154ps/rpm
- 最大トルク:270Nm/rpm
トランスミッションは7速DCTになります。
駆動方式はFFのみです。
ルノー「キャプチャー」のグレード・価格
エンジン | グレード | ミッション | 駆動方式 | 車両本体価格 |
1.3L直4ターボ | INTENS | 7速DCT | FF | 299万円 |
INTENS Tech Pack | 7速DCT | FF | 319万円 |
ルノー「キャプチャー」には、「INTENS」と「INTENS Tech Pack」の2グレードが設定されています。
「INTENS」と「INTENS Tech Pack」の価格差は20万円です。
「INTENS Tech Pack」にあって「INTENS」にはない装備は、レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援)、レザーシート、パワーシート、スマートフォンワイヤレスチャージャーになります。
装備品の差は、ほぼ価格差の20万円相当かなと思います。
電動の「レザーシート」が良いのか、手動式の「ファブリックシート」が良いのかで選べば良いでしょう。
ルノー「キャプチャー」にはボディーカラー以外のメーカーオプションが無いので、この価格+ディーラーオプション(もしもあれば)+諸経費が乗り出し価格になります。
輸入車のSUVとしては、フォルクスワーゲンTクロス、プジョー2008と競合する価格になります。
ルノー「キャプチャー」の先進安全装備
先進安全装備 | INTENS | INTENS Tech Pack |
アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付) | 〇 | 〇 |
レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援) | ― | 〇 |
アクティブエマージェンシーブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)歩行者・自転車検知機能付 | 〇 | 〇 |
360度カメラ | 〇 | 〇 |
パーキングセンサー(フロント・リア) | 〇 | 〇 |
ブラインドスポットワーニング(後側方車両検知警報) | 〇 | 〇 |
レーンデパーチャーワーニング(車線逸脱警報) | 〇 | 〇 |
セーフティーディスタンスワーニング(前方車間距離警報) | 〇 | 〇 |
オートハイ/ロービーム | 〇 | 〇 |
トラフィックサインレコグニション(交通標識認識) | 〇 | 〇 |
※〇=標準装備、△=オプション装備、―=設定なし
「INTENS」と「INTENS Tech Pack」の違いは、「レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援)」の有無だけになります。
ルノー「キャプチャー」の燃費
モード | 1.3L直4ターボ |
WLTCモード | 17.0 |
市街地モード(WLTC-L) | 12.9 |
郊外モード(WLTC-M) | 17.2 |
高速道路モード(WLTC-H) | 19.5 |
※単位:km/L
ルノー「キャプチャー」の燃費は、17.0km/Lです。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
新型ルノー「キャプチャー」は、2021年2月にフルモデルチェンジされた2代目です。
欧州では一足先に2019年にフルモデルチェンジが行われ、2020年には欧州のSUV部門で販売台数が1位になった人気モデルです。
「INTENS Tech Pack」のレザーシート、パワーシート、シートヒーター、Boseサウンドシステム、360度カメラ等、他の輸入車コンパクトSUVには無い豪華な装備も魅力的です。
先代よりは高いですが戦略的な価格で登場したので、コストパフォーマンスの高いSUVに仕上がっています。
新型の1.3リットル直列4気筒ターボエンジンも概ね好評のようなので、一度試乗したいと思っています。
ただし、個人的にはナビゲーションシステムが装備されていないこと、タッチパネルが7インチと小さいことが残念です。
この記事が皆さんのお役に立てばうれしいです。