(ANAのwebサイトより)
ANAのハワイ便が来年から大きく変わります。
既にご存知の方も多いと思いますが、2019年の春にはエアバス社製で世界最大の総2階建て旅客機A380-800型機が、ANAの東京ーホノルル線に就航します。
今年の4月にはA380-800型機の特別塗装や新しいシートなどが発表されており、そろそろ正式な就航日や運航スケジュールなども発表されるかもしれません。
来年ANAに納入されるA380-800型機の初号機は2018年8月にロールアウト(飛行機が完成して組み立てラインを外れて最初に屋外に出ること)して、9月18日には初飛行に成功。
現在はドイツで客室設備の装着や特別塗装の準備を行っていると報道されています。
そこで今回の記事では、来年以降ANAを利用してハワイ旅行を計画している人の参考となるように、今年4月にANAから発表されたA380-800型機の特別塗装とシートの種類などについて、取りまとめてご紹介したいと思います。
ANAのA380-800型機は「ウミガメの」のデザイン
(ANAのwebサイトより)
ANAではA380-800型機の導入にあたり、2016年10月から11月にかけて「機体デザインコンテスト」を実施しました。
このコンテストには国内外から2,197作品もの応募があり、応募作品の中から「ウミガメの家族」をコンセプトに「ハワイの青い海でゆったりと寛ぐホヌ(ウミガメ)の親子」を描いた作品を大賞に選定しました。
そしてANAが導入するA380-800型機の愛称を、「空飛ぶウミガメ」という意味を持つ「FLYING HONU」(フライング ホヌ)と決定しました。
ANAでは3機のA380-800型機を発注しており、この3機すべてに「空飛ぶウミガメ」の特別塗装が施されます。
この3機は、それぞれハワイの「空」「海」「夕日」をイメージした色と表情を持つデザインとなり、来年以降は3つのデザインのA380-800型機でハワイへ向かうことができるようになります。
ハワイの「空」はANAブルー
ハワイの「空」をイメージした機体には、ANAのコーポレートカラーである「ブルー」を基調としたデザインが施されます。
(ANAのwebサイトより)
ハワイの「海」はエメラルドグリーン
ハワイの「海」をイメージした機体には、「エメラルドグリーン」を基調としたデザインが施されます。
(ANAのwebサイトより)
ハワイの「夕陽」はサンセットオレンジ
ハワイの「夕陽」をイメージした機体には、「サンセットオレンジ」を基調としたデザインが施されます。
(ANAのwebサイトより)
A380-800型機のキャビンは4クラス構成になります
2018年4月にはANAのA380-800型機のシートマップが発表されました。
このシートマップによると、A380-800型機は次の4クラス構成で、合計の座席数は520席になるようです。
- ファーストクラス:8席(1-2-1)
- ビジネスクラス:56席(1-2-1)
- プレミアムエコノミークラス:73席(2-3-2)
- エコノミークラス:383席(3-4-3)
ANAのA380-800型機の特徴としては、まずANAとしては初めてホノルル線に「ファーストクラス」を設定したことがあげられます。
現在ANAでは欧米行きの長距離路線で使用しているB777-300ER型機にだけ「ファーストクラス」を設定していますが、今回中距離路線であるホノルル線にも「ファーストクラス」を設定しました。
日本でもVIP待遇が必要な顧客や富裕層の乗客などには「ファーストクラス」のニーズがあるので、繁忙期にはシートの取り合いになるかもしれません。
またこちらは小さいお子さん連れのファミリー層に喜ばれそうですが、1階席のエコノミークラス後方に「カウチシート」が設定されます。
実は私はニュージーランド航空の成田ーオークランド線で「スカイカウチ」というブランド名の「カウチシート」を利用したことがあります。
「カウチシート」であれば大人でも足を伸ばして座ることができるので、通常のエコノーミークラスシートよりは機内で楽に過ごすことができます。
ただし、ビジネスクラスのフルフラットシートのように大人が足を伸ばして眠るほどの広さはありません。
「カウチシート」の追加料金がどの程度に設定されるかによりますが、日本のエアラインに定着するのかどうか楽しみです。
ファーストクラスはドア付き個室タイプ
(ANAのwebサイトより)
「ファーストクラス」はアッパーデッキ(2階席)の最前部に配置されます。
シートは「1-2-1」の配列で8席が装着される予定です。
この「ファーストクラス」シートは、ANAとしては初めてドア付き個室タイプのシートになるようです。
ANAのB777-300ER型に装着されている「フアーストクラス」も個室タイプのシートなのですが、ドアは付いていません。
世界中のエアラインの新しい「ファーストクラス」はドア付きが多いのでそれに倣ったのかもしれませんが、VIPの方のプライベート性が高くなるので良いと思います。
シートはもちろんベッドとしても利用できるフルフラットシートです。
シート前面に設置される個人用モニターもB777-300ER型機の23インチから32インチへと大型化されており、居住性も高まっているのかと思われます。
(ANAのwebサイトより)
ただ、自分が利用するわけでもないのにこんなことを言ってはANAさんに申し訳がないのですが、どうせなら「エミレーツ航空」や「シンガポール航空」のように金ピカで見るからに超豪華な「ファーストクラス」にしてほしかったような気がします。
私はただの貧乏人ですが、私がこれまで接したことがあるVIP層や富裕層の方々は、豪華で特別感が強いシートを利用することに喜びを感じるタイプの人が多かったように思います。
私はこのシートがあまりにも特異に感じたので、実はこのシートのデザインはダミーなのではないかと思ったりしています。
ビジネスクラスはスタッガード型のフルフラットシート
(ANAのwebサイトより)
ANAが導入するA380-800型機のビジネスクラスは、アッパーデッキの中央部分に配置されます。
ビジネスクラスには、180度リクライニングしてベッドとしても利用できるフルフラットシートが「1-2-1」の配列で56席装着されるようです。
このビジネスクラスシートは、他のANAの機材のフルフラットシートと同様に、ジグザグにシートを並べるスタッガード型と呼ばれる配置になるようです。
このようにシートをジグザグに並べることで、ベッドとして利用する時の長さを確保しながら全ての座席から直接(他のベッドをまたがずに)通路に出ることができるように工夫がされています。
また、ハワイ路線のビジネスクラスではカップルやご夫婦での利用も想定されることから、上の写真のような隣の座席と接する配置も採用したようです。
(ANAのwebサイトより)
個人用モニターの大きさも他の機材に搭載されているフルフラットシート「ANA BUSINESS STAGGERED」の17インチから18インチに大きくなっています。
ビジネスクラスのシートカラーも今年4月に発表された資料では地味なグレーになっていましたが、ハワイ路線で使用するのであればもう少し華やかさがあっても良かったような気がします。
プレミアムエコノミーのシートピッチは38インチ(約97cm)
(ANAのwebサイトより)
プレミアムエコノミークラスは、アッパーデッキの後方に配置されます。
こちらには「2-3-2」の配列で73席のシートが装着される予定です。
プレミアムエコノミークラスでは、シートピッチ(前席との間隔)が38インチ(約97cm)に設定されます。
このシートピッチは現在ANAのホノルル線で使われているB787-9型機や他のANAの機材と同じ間隔で、世界の国際線プレミアムエコノミークラスでは標準的な広さが確保されています。
(ANAのwebサイトより)
シートに設置される個人用モニターの大きさは15.6インチです。
B787-9型機のプレミアムエコノミークラスに設置されている個人用モニターの大きさは11インチですから、A380-800型機では個人用モニターが一気に大型化されたことがわかります。
シートにはPC用の電源とUSBポートも完備しています。
エコノミークラスのシートピッチは34インチ
(ANAのwebサイトより)
A380-800型機のエコノミークラスはメインデッキ(1階席)に配置されます。
エコノミークラスには「3-4-3」の配列で383席のシートが装着される予定です。
ANAの資料によると、中央列の4席はブルーを基調としたデザイン、窓側の3席はグレーを基調としたデザインになるようです。
A380-800型機のエコノミークラスでは、シートピッチが34インチ(約86cm)に設定されています。
ANAが現在ハワイ路線で使用しているB787-9型機でも、シートピッチは世界の国際線エコノミークラスの標準的な広さ(31インチ~32インチ)を上回る34インチに設定されています。
ANAのA380-800型機でも、国際線エコノミークラスでは最大級の広さが確保されるようです。
(ANAのwebサイトより)
ANAのA380-800型機エコノミークラスでは、個人用モニターの大きさもこれまでの9インチから13.3インチへと拡大しています。
シートにはPC用の電源とUSBポートも完備しています。
エコノミークラスには「カウチシート」も設定
(ANAのwebサイトより)
ANAのA380-800型機エコノミークラスの最後部にある6列のシートは、レッグレストを跳ね上げて「カウチ」のように使える「カウチシート」になっています。
ANAではこのカウチシートを「ANA COUCHii」と呼ぶそうです。
「ANA COUCHii」のシートピッチは32インチ(約81cm)に設定されています。
「ANA COUCHii」を利用するためには利用人数分の追加料金が必要になりますが、日本の航空会社では初の試みでもあり、今後新しいシートの利用方法として定着するのかどうか楽しみです。
その他の機内設備
多目的ルーム
(ANAのwebサイトより)
ANAのA380-800型機メインデッキの最後部には、着替え・パウダールーム・授乳など様々な用途で利用することができる多目的ルームが設置されます。
多目的ルームの中には、シンクの他に、ベンチシートや着替え台、おむつ交換台などが用意される予定です。
バーカウンター
各クラス毎に、乗客が自由にドリンクやスナックを取ることができるバーカウンターが設置されます。
ハワイらしいライティング
(ANAのwebサイトより)
キャビンの内部には「朝陽」「星空」「虹」などハワイらしい景観をイメージしたグラフィックやライティングが用意されます。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ANAのハワイ便が大きく変わりますね。A380-800型機の就航は楽しみです。
私は年に1回しか海外旅行に行けないのですが、またハワイ旅行に行く機会があったらANAのA380-800型機を利用してみたいと考えています。
この記事がみなさんのお役に立てばうれしいです。
※ハワイ行き航空券の予約は、HISが運営している「サプライス」がおすすめです。(取扱手数料が0円なのでHISよりも安く予約できます。) ⇒サプライス公式サイトはこちら
※海外ホテル+航空券なら「エクスペディア」もおすすめです。
⇒エクスペディア公式サイトはこちら