航空会社が安全性はとても気になりますよね。
飛行機は自動車などの他の交通機関に比べればとても安全性が高い乗り物ですが、一度事故が起きると人的な被害は甚大なので、どうしても事故が気になってしまいます。
※航空機事故の確率に関しては次のように言われています。
「米国国家運輸安全委員会(NTSB)の調査によると、米国内で航空機に乗って死亡事故に遭遇する確率は0.0009%であり、米国内で自動車に乗って死亡事故に遭遇する確率(0.03%)の33分の1以下の確率である。」
でも、航空機事故の要因は一つではないので、安全性を測るのは容易でないことも事実。
しかし果敢にこの難しい問題に取り組んでいるサイトがありあました。
そこで今回の記事では、そのうちの1つであるオーストラリアの「AirlineRatings」(エアライン・レイティングス)の評価についてご紹介します。
※2023年8月17日時点のレイティングをご紹介しています。
「AirlineRatings」の安全性格付けランキング
「AirlineRatings」(エアライン・レイティングス)では、各航空会社のプロダクトの格付けと安全性に関して格付けを行っています。
現在「AirlineRatings」が安全性格付けの対象としている航空会社は約400社です。
安全性の格付けの最高ランクは星7つ「「★★★★★★★」、
最低ランクは星1つ「★☆☆☆☆☆☆」です。
今回は400社の中から、次の航空会社の格付けについてご紹介します。
- 日本の航空会社
- 外国の航空会社:日本の空港に乗り入れている会社(過去に乗り入れていた会社と今後乗り入れる会社も含みます)
航空会社は地域ごとに記載して、同じ地域・同じ格付けの場合には英語名のアルファベット順に記載しています。
日本の航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- 全日空(ANA)
- 日本航空(JAL)
星6つ「★★★★★★☆」
- ジェットスタージャパン(Jetstar Japan)
- エア・ドゥ(Air Do)
- ソラシドエア(Solaseed Air)
星5つ「★★★★★☆☆」
- ピーチアビエーション(Peach Air)
- スターフライヤー(Starflyer )
北米・中南米の航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- アエロメヒコ(Aeromexico)
- エアカナダ(Air Canada)
- アメリカン航空(American Airlines)
- デルタ航空(Delta Air Lines)
- ハワイアン航空(Hawaiian Airlines)
- ユナイテッド航空(United Airlines)
アジアの航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- 中国国際航空(Air China)
- マカオ航空(Air Macau)
- エアアジアX(AirAsia X)
- キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific)
- 中国南方航空(China Southern)
- 香港ドラゴン航空(Dragonair)
- エバー航空(EVA Air)
- 香港航空(Hong Kong Airlines )
- ジェットスターアジア航空(Jetstar Asia)
- フィリピン航空(Philippine Airlines )
- スクート(Scoot)
- 山東航空(Shandong Airlines)
- 四川航空(Sichuan Airlines)
- シンガポール航空(Singapore Airlines)
- スリランカ航空(SriLankan Airlines)
- ベトナム航空(Vietnam Airlines)
- アモイ航空(Xiamen Airlines)
星6つ「★★★★★★☆」
- セブパシフィック航空(Cebu Pacific)
- チャイナエアライン(China Airlines)
- イースター航空(Eastar Jet)
- 海南航空(Hainan Airlines)
- チェジュ航空(Jeju Air)
- ジンエアー(Jin Air)
- 吉祥航空(Juneyao Airlines)
- 大韓航空(Korean Air)
- マンダリン航空(Mandarin Airlines )
- モンゴル航空(MIAT Mongolian Airlines )
- 上海航空(Shanghai Airlines )
- 深圳航空(Shenzhen Airlines )
- 春秋航空(Spring Airlines)
- 天津航空(Tianjin Airlines)
- ウズベキスタン航空(Uzbekistan Airways)
星5つ「★★★★★☆☆」
- エアプサン(Air Busan)
- エアインディア(Air India)
- ガルーダインドネシア航空(Garuda Indonesia)
- タイ国際航空(Thai Airways International)
星3つ「★★★☆☆☆☆」
- アシアナ航空(Asiana Airlines)
- 中国東方航空(China Eastern)
- マレーシア航空(Malaysia Airlines)
星1つ「★☆☆☆☆☆☆」
- パキスタン航空(Pakistan International Airlines)
オセアニアの航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- ニュージーランド航空(Air New Zealand)
- エアタヒチヌイ(Air Tahiti Nui)
- ジェットスター航空(Jetstar)
- カンタス航空(Qantas)
星4つ「★★★★☆☆☆」
- ニューギニア航空(Air Niugini)
ヨーロッパの航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- オーストリア航空(Austrian Airlines)
- ブリティッシュエアウェイズ(British Airways)
- フィンランド航空(Finnair)
- イベリア航空(Iberia)
- KLMオランダ航空(KLM)
- ルフトハンザ航空(Lufthansa )
- スカンジナビア航空(SAS)
- スイスインターナショナルエアラインズ(Swiss International Air Lines )
- ターキッシュエアラインズ(Turkish Airlines)
星6つ「★★★★★★☆」
- LOTポーランド航空(LOT Polish Airlines )
星5つ「★★★★★☆☆」
- エールフランス(Air France )
星0「☆☆☆☆☆☆☆」
- アエロフロート・ロシア航空(Aeroflot)
中東・アフリカの航空会社
星7つ「★★★★★★★」
- エミレーツ航空(Emirates)
- エティハド航空(Etihad Airways)
- カタール航空(Qatar Airways)
星3つ「★★★☆☆☆☆」
- エジプト航空(EgyptAir)
星2つ「★★☆☆☆☆☆」
- エチオピア航空(Ethiopian Airways)
「AirlineRatings」の格付け方法
「エアラインレイティング」の格付け方法はとてもシンプルです。
国際的な航空業界団体による評価、国・地域の航空当局による評価、過去の死亡事故・パイロット関連の重大インシデントデータの分析などに応じて星の数を加算・減算させ、最も高い評価の場合には星を7つ獲得します。
「AirlineRatings」の格付けでは、個々の航空会社の安全性に対する取り組みだけでなく、その国の航空当局の安全性確保に対する姿勢を重視していることにも特徴があります。
AirlineRatingsのwebサイトの格付け方法についてのページはこちらです。
格付けを行っている400社の格付けと項目ごとの評価はこちらです。
その航空会社が過去5年間に死亡事故を経験していなければ星3つ「★★★」
過去5年間に死亡事故を経験していない航空会社には星が3つ「★★★」与えられます。
エアライン・レーティング社では、航空会社の安全文化が事故後に変わるまでには最大5年かかると考えています。
また、古いタイプの航空機を置き換えたり、事故の原因となった可能性のある航空電子機器やシステムをアップグレードしたりするには、最大5年かかると考えています。
航空会社がパイロット関連の重大インシデントを経験していなければ星2つ「★★」
航空会社がパイロット関連の重大インシデントを多数経験してない場合には星2つ「★★」、経験している場合には星が1つ「★」か、星が与えられません。
エアライン・レーティング社では過去5年間の重大インシデントを分析して、滑走路オーバーランなどの傾向を調査して格付けを決定しました。
航空会社とその国が全ての監査に合格していれば星1つ「★」
航空会社とその国が次の4つの監査に全て合格している場合には星1つ「★」が与えられます。
〇 IOSAの監査
IOSA(国際運航安全監査プログラム)とは国際航空運送協会(IATA)が運営する国際的な運航安全監査プログラムのことです。
航空会社の業務を8つの分野(会社組織、運航、運航管理、整備、客室、運送、貨物管理、危機管理・保安)に分類し、国際法令や安全上の要求事項に基づき、900を超える安全監査基準が設定されています。
なお、IOSAを行っていない航空会社が20年間に死亡事故を起こしていない場合には星が与えられます。
〇 ICAOの国別監査
ICAO(国際民間航空機関)では、加盟国の航空当局が適切に航空安全行政を行っているのかどうかの監査を行っています。
そしてその監査においては「法律」「組織」「ライセンス」「運用」「耐空性」「事故調査」「航空管制」「空港」の、安全性に関連する8項目のパラメーターを定めています。
〇 FAAの乗り入れ禁止リスト
FAA(アメリカ連邦航空局)では、FAAが定めた航空機の運航と整備に関する安全基準(IASAプログラム)に照らし合わせて、国や地域(会社ごとではありません)を評価しています。
その評価により国や地域は「カテゴリー1」と「カテゴリー2」に分類されて、「カテゴリー2」に分類された国や地域の航空会社は米国への新規就航や増便が制限されることになります。
〇 EU域内の乗り入れ禁止リスト
EUでは、安全管理体制に問題がある国の航空会社や個別の航空会社に対して、EU諸国への路線の開設や領空の飛行を禁止しています。
航空会社が国際的な新型コロナウィルス感染基準に準拠していれば星1つ「★」
航空会社が6つの基準のうち少なくとも4つを満たしている場合には星1つ「★」が与えられます。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
航空機事故の一覧を見てみると、事故は特定の国や特定の国の航空会社で頻発しているように思います。
やはり、これらの国の航空会社を利用する時には要注意なのでしょうね。
日本でも、ANAは1960年代から1970年代前半にかけて重大事故が頻発し、JALも1960年代後半から1970年代にかけて海外で重大事故が連続しました。
当時は日本の航空会社も危険なエアラインだったはずですが、その後国の航空当局や会社が安全対策に取り組んだ結果、今の状況があるのだと思います。
事故が続いている国や航空会社では、安全性に対する認識が改善されるのを願うばかりです。
この記事がみなさんのお役に立てばうれしいです。
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