JAL国際線エコノミークラスのシートはこんなに広くなっていた

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(JALウェブサイトより)

私もそうなのですが、海外旅行に行く時にほとんどの人は「エコノミークラス」を利用すると思います。

なかなかビジネスクラスには乗れませんし「プレミアムエコノミークラス」の料金も意外と高いですよね。

エコノミークラスにも広いシートはないのかな?と思っていたのですが、調べてみたところ実はエコノミークラスのシートも少しずつ広くなっていました。

日本発着便を運行する航空会社で積極的に取り組んでいるのは「JAL」。

JAL国際線のエコノミークラスというと「料金が割高」というイメージが強かったのですが、かなりサービス面に力を入れています。

今回は、広くなったJAL国際線エコノミークラスのシートと装着している機材についてご紹介します。

※2016年12月27日に記事内容を更新しました。

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JAL国際線エコノミークラス新シートは2種類!

JAL国際線エコノミークラスの新しいシートには「JAL SKY WIDER」「JAL SKY WIDER Ⅱ」の2種類があります。

「JAL SKY WIDER」はB777-300ER型機とB777-200ER型機の一部の機材、B767-300型機の一部に機材に装着されているシート。

「JAL SKY WIDER Ⅱ」はB787-8型機の一部の機材とB787-9型機に装着されているシートです。

2つのシートは、名称だけでなくシートピッチや幅などが少し異なっています。

JAL SKY WIDER

「JAL SKY WIDER」のシートピッチは34インチ(約86cm)

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(JALウェブサイトより)

これまで、JAL国際線エコノミークラスのシートピッチ(座席の間隔)は31インチ(約79cm)だったのですが、「JAL SKY WIDER」では34インチ(約86cm)と7cm広くなっています。

更にシートの背もたれの部分が約3cmスリムになっています。

このシートピッチの拡大とシートのスリム化で、合計10cm足元が広くなりました。

横幅についてもアームレストの間隔が、これまでの45cmから47cmへと2cm広くなっています。

エコノミークラスでは世界最大級の広さかもしれませんね。

実際にこの「JAL SKY WIDER」は、英国のSKYTRAX 社が主催する「ワールド・エアライン・アワード」で、2015年の「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞を受賞しています。

世界で1番のエコノミークラスシートのお墨付きをもらいました。

ちなみにこの「JAL SKY WIDER」は、世界の大手航空会社でも広く採用されているドイツの「ZIM社」製です。

「JAL SKY WIDER」を採用している機材

現在「JAL SKY WIDER」を採用しているのは、B777-300型機と、B777-200ER型機の一部の機材、B767-300型機の一部の機材です。

B777-300ER型機

B777-300ER型機は、JALが国際線の長距離路線で使用している大型機です。

座席は「ファーストクラス」「ビジネスクラス」「プレミアムエコノミークラス」「エコノミークラス」の4クラスで運航されています。

2013年から順次「JAL SKY WIDER」を含む新キャビン「JAL SKY SUITE 777」の導入を進めてきて、2015年になって全てのB777-300型機への導入が完了しました。

つまり、JAL国際線のB777-300ER型機を利用すれば、必ずシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」で旅行ができるということです。

さらにJALのB777-300ER型機のエコノミークラスは「3-3-3」の配列で横に9席しかありません。

ANAなどのB777-300ER型機のエコノミークラスは「3-4-3」の配列で横に10席並べているので、JALは横幅にもゆとりを持たせています。

B777-300型機のシートマップはこちら

B777-200ER型機の一部機材

B777-200ER型機は、JALが国際線の長距離路線で使用している大型機です。

B777-300ER型機よりも胴体の長さが約10m短いタイプになります。

座席は「ビジネスクラス」「プレミアムエコノミークラス」「エコノミークラス」の3クラスで運航されています。

JALのB777-200ER型機は、2016年に入り順次「JAL SKY WIDER」を含む新キャビン「JAL SKY SUITE 777」の導入が進められています。

現在のところ一部の機材で導入が終了しており、2016年6月に羽田・バンコク線に投入された他、2016年8月に羽田・シンガポール線に、2016年12月には羽田・ホノルル線にも投入されました。

改修後のB777-200ER型機のエコノミークラスの配列は「3-4-2」と左右非対称になっています。

これは、ご夫婦やカップルなどが通路を挟んで座ることを少なくするための配置だそうです。

この左右非対称の座席配置はANAのB777-300ER型機では既に採用されていて、JALもANAに追随したようです。

B777-200型機のシートマップはこちら

B767-300型機の一部機材

B767-300型機は、JALが国際線の東南アジア・ホノルル路線等の中距離路線で使用する中型機です。

このB767-300型機のうち、東南アジアの比較的距離が長い路線とホノルル路線で使用する機材について、2014年から2015年にかけて順次「JAL SKY WIDER」を含む新キャビン「JAL SKY SUITE 767」の導入が行われてきました。

現在のところ、B767-300型機については一部の機材にのみシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」が装着されています。

B767-300型機のシートマップはこちら

従来型シートの機材とシートピッチが広い機材の見分け方

B777-200ER型機とB767-300型機には従来型シートの機材とシートピッチが広い機材が混在しています。

そこで、JALの時刻表やwebサイトでは、従来型シートの機材とシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」を装着している機材の判別ができるように、機材の表記方法を決めています。

下の図がその表記の一覧です。

例えば、従来型のB767-300型機は「767」、「JAL SKY SUITE 767」は「SS6」と表記することが書かれています。

タイムテーブル

(JALウェブサイトより)

下の図は冊子やPDFファイルで閲覧できる「JAL国際線時刻表」の一部です。

機種欄に「SS6」と記載があるフライトは「JAL SKY SUITE 767」で運航されています。

タイムテーブル

(JALウェブサイトより)

JAL国際線の時刻表はこちら

下の図はJALwebサイトの航空券予約画面です。

「JAL SKY SUITE 767」の場合には、「SS6 SKY WIDER」と記載されています。

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(JALウェブサイトより)

JAL SKY WIDER Ⅱ

「JAL SKY WIDER Ⅱ」のシートピッチは33インチ(約84cm)

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(JALウェブサイトより)

続いて「JAL SKY WIDER Ⅱ」です。

「JAL SKY WIDER Ⅱ」はB787型機用に開発されたシートです。

「JAL SKY WIDER Ⅱ」のシートピッチは、現行の31インチ(約79cm)から33インチ(約84cm)へと約5cm広くなりました。

5cmしか広くなっていないの?と思うのですが、他社よりも広い理由はもうひとつあるようです。

「JAL SKY WIDER Ⅱ」は横幅も広い

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(JALウェブサイトより)

「JAL SKY WIDER Ⅱ」はB787型機に装着されているのですが、JAL以外の航空会社で使用されているB787型機のエコノミークラスは「3-3-3」の配列で、横に9席のシートが並んでいます。

ところがJALでは、B787型機のエコノミークラスのシートを「2-4-2」と、横に8席のシートしか並べていません。

つまり、B787型機のエコノミークラスに限って言えば、JALは元々他社よりもゆとりのある座席配置をしていたようです。

これは「JAL SKY WIDER Ⅱ」が採用されていないB787-8型機も同様です。

なお、「JAL SKY WIDER Ⅱ」は「JAL SKY WIDER」とは違い、フランスの「ゾディアック・シート・フランス社」製です。

「JAL SKY WIDER Ⅱ」を採用している機材

B787-8型機の一部

B787-8型機は、JALが国際線中・長距離路線で使用している中型機です。

JALでは2014年12月から、B787-8型機の一部機材に「JAL SKY WIDER Ⅱ」を含む新キャビン「JAL SKY SUITE 787」を導入しています。

現在のところ、B787-8型機については一部の機材にのみシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」が装着されています。

従来型のB787-8とシートピッチが広いB787-8の見分け方

JALの時刻表やwebサイトでは、B767-300型機と同様に従来型のB787-8型機とエコノミークラスのシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」を装着している「JAL SKY SUITE 787」との判別ができるように、機材の表記方法を決めています。

従来型のB787-8型機は「788」、「JAL SKY SUITE 787」は「SS8」と表記することになっています。

JALの時刻表やJALのwebサイトでの表記が統一されているので、エコノミークラスのシートピッチが広いのか従来のままかの判別が付きやすくなっています。

B787-8型機のシートマップはこちら

B787-9型機

B787-9型機は、B787-8型機の機体を約6m長くした機材です。

B787-9型機は2015年に入ってから導入されている機種で、現在のところ全て「JAL SKY SUITE 787」で運航されています。

つまり、JAL国際線のB787-9型機を利用すれば、必ずシートピッチが広い「JAL SKY WIDER」で旅行ができるということです。

JALの時刻表やwebサイトの機種欄には「SS9」と表記されています。

B787-9型機のシートマップはこちら

JAL国際線でエコノミークラスのシート幅が変わっていない機材

JALの次の機材については、エコノミークラスのシートピッチは国際線の標準型である31インチ(約79cm)です。

B777-200型機の一部

JALが国際線で使用するB777-200ER型機のうち、「JAL SKY SUITE 777」仕様に改修されていない機材に装着されているエコノミークラスのシートピッチは31インチ(約79cm)です。

B787-8型機の一部

JALが国際線で使用するB787-8型機のうち「JAL SKY SUITE 787」以外の機材に装着されているエコノミークラスのシートピッチは31インチ(約79cm)です。

B767-300型機の一部

JALが国際線で使用するB767-300型機のうち「JAL SKY SUITE 767」以外の機材に装着されているエコノミークラスのシートピッチは31インチ(約79cm)です。

B737-800型機

JALが国際線で使用するB737-800型機に装着されているエコノミークラスのシートピッチは31インチ(約79cm)です。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

JALのエコノミークラスでは、長距離路線で使用される機材を中心にシート幅の拡大が行われています。

ただし、全ての機材でなく一部の機材に留まっているのが残念です。

シートの幅が違っても料金は同じなので、利用者サイドが幅の広い機材のフライトを選ぶしかないようです。

JALも時刻表やホームページ上のフライト情報にシートの種類を記載しているので、シートの違いについて知った上でそれらの情報を上手に利用したいものです。

この記事がみなさんのお役に立てばうれしいです。

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