今回、車検時の台車として、「アウディQ2 30TFSI sport」を1週間お借りしました。
アウディQ2をお借りしたのはこれで2回目です。
今回の車検は休日と重なったこともあり、東京都内から埼玉県秩父市の三峯神社まで往復約250km(うち高速約110km)をドライブしてきました。
一般道、高速、山道と変化に富んだコースを走ったのですが、アウディQ2は想像以上に快適でした。
今回はアウディQ2 30TFSI sportの印象を私なりにお伝えしたいと思います。
アウディQ2とは?
アウディQ2とは、アウディのラインナップの中で最もコンパクトなSUVです。
アウディQ2のプラットフォームは、アウディA3と同じ「MQB」プラットフォームで、ボディサイズは全長4,200mm、全幅1,795mm、全高1,530mmと日本でも取り回しの良いサイズになっています。
アウディQ2は2021年中にマイナーチェンジを予定していて、今回お借りした「アウディQ2 30 TFSI sport」はマイナーチェンジ前の現行モデルです。
「アウディQ2 30 TFSI sport」のパワートレインは、1リットル直列3気筒DOHCターボエンジンで、最大出力116ps、最大トルク200Nmを発揮します。
アウディQ2の試乗インプレッション
アウディQ2のエクステリア
アウディQ2のデザインは好みが分かれると思うのですが、私は概ね好印象を持っています。
前から見ると、誰でもアウディ車とわかる特徴的な顔つきをしています。
大きめの八角形シングルフレームグリルは存在感があり、切れ長のヘッドライトはスポーティーさを増しています。
サイドから見ると、直線的なラインが強調されていて、エッジが効いたスタイリッシュな雰囲気が感じられます。
また、太めのCピラーがアクセントになっていて、このCピラーにはコントラストペイントが施されます。
今回お借りしたQ2のカラーはホワイトだったので、Cピラーもボディーカラーと同じホワイトのカラーリングがなされていました。
リヤから見ると、多角形のリヤライトと大きめのルーフスポイラーが絶妙なバランスで配置されています。
足回りには、215/55R17のタイヤと17インチアルミホイールが標準装備されています。
タイヤはブリジストンの「TURANZA」が装着されていました。
アウディQ2のインテリア
まず、アウディQ2 30 TFSI sportの運転席に座って最初に感じたことは、シートが素晴らしいことです。
このシートはインデックスクロス地のやや大き目なスポーツシートなのですが、程よい硬さで体をしっかりとサポートしてくれます。
今回の約250kmのドライブでも座り心地は抜群で、背中や腰が痛くなることは全くありませんでした。
ただし、このシートの調整は手動で行わなければなりません。アウディQ2には電動シートの設定は無く、オプションでも選択することはできません。
アウディQ2のインテリアは、プラットフォームを同じくする先代のアウディA3とほぼ同じです。
インパネには、スイッチ類がシンプルに配置されているのですが、シルバーカラーの部分はプラスチック感が強くて少々残念でした。
ハンドルはやや硬めの本革ステアリングで、正面には12.3インチのバーチャルコックピットがあります。
バーチャルコックピットにはスピードメーター、タコメーターに加えて、ナビゲーションの地図も表示することができるのですが、今回私はほとんどベーシックなデザインのまま利用していました。
センターコンソール上部にはとても見やすい8.3インチのカラーディスプレイがあり、ナビゲーションの表示やオーディオの設定などが行えます。
ただしこのディスプレイに関する操作はシフトノブの後ろにあるダイヤルを使って行うのですが、このダイヤルの操作性が悪くとても面倒です。
ナビの目的地もこのダイヤルを操作して設定するのですが、そもそも日本語のひらがな51音+カタカナ51音+漢字をダイヤルで選択する事には無理があるようです。
アウディA1や今年5月にフルモデルチェンジをしたのアウディA3のカラーディスプレイはタッチパネル式になったので、アウディQ2も次のフルモデルチェンジでは操作が容易なタッチパネル式に変更されると思います。
今回オーディオに関しては、スマホを「Bluetooth」で接続してスマホ内の音楽を楽しんだのですが、Q2の音質も低音ばかり強調されてイマイチでした。
アウディQ2のエンジン性能
今回お借りした「アウディQ2 30 TFSI sport」のパワートレインは、1リットル直列3気筒DOHCターボエンジンで、最大出力116ps、最大トルク200Nmを発揮します。
多くの方が、このエンジンは1リットルとは思えないほどパワフルで実用性は十分だとコメントしていますが、私もその通りだと感じました。
今回は、一般道、高速、山道を走ったのですが、一般道はもちろんのこと、高速の合流や追い越し車線、山道でもパワー不足は感じませんでした。
2021年中に行われるマイナーチェンジでは、エンジンが1.5リットル直列4気筒DOHCターボエンジンに変更されます。
このエンジンは最大出力150ps、最大トルク250Nmなので、より一層快適にドライブをすることが出来そうです。
アウディQ2の走行性能
アウディ車には、パワーステアリングのアシスト量、エンジン、ギアチェンジ特性を調整する「アウディドライブセレクト」が搭載されています。
アウディQ2では「Comfort」「Auto」「Dynamic」「Individual」の4つのドライブモードを選択できるのですが、今回は全行程を標準設定である「Auto」で走行しました。
またシフトチェンジは、全行程をDモードで走ってみました。
その結果まず感じたのは、アウディQ2のハンドリングがとても素晴らしいこと。
パワーステアリングはやや重たい設定になっているのですが、ハンドルを切るとドライバーの意図したとおりに車がクイッと曲がってくれます。
そのため、一般道でも高速でも山道でも、気持ちよくカーブを曲がることが出来ました。
次に感じたのは、ギアチェンジがとてもスムーズであること。
アウディQ2のトランスミッションは「7速Sトロニック」(7速DCT)です。
このトランスミッションは、多くの方が低速域での変速時のショックが大きいと評価されていますが、私には変速時のショックはほとんど感じられませんでした。
私が所有する2008年式アウディA3の6速DCTでは変則時にややショックを感じるので、新しいアウディのDCTはかなり良くなっているのだと思います。
一方で、これも多くの方が指摘しているアイドリングストップからの復帰時に発生する揺れと復帰の遅さに関しては、私も不快に感じました。
突然「ブルブル」と揺れるので何が起きたのかと驚いてしまいますし、車が動き出すまでにタイムラグがあります。
あまりにも揺れるので、私は往路の途中からアイドリングストップは「オフ」にして運転をしました。
それから、今回のドライブモード「Auto」では、エンジン回転数は1,500~2,000rpmに収まるように設定されているようで、低回転時でもキックダウンが思うように行えませんでした。
また、ギアが2速に入っている時には、アクセルを踏んでからエンジンが反応するまでにタイムラグが発生することも気になりました。
アウディQ2の乗り心地
アウディQ2の乗り心地は、全般的に良好でした。
アウディを含むドイツ車の乗り心地は、ボディ剛性が高く重厚感があり、カチッとした走りをする印象があります。
しかし、この「アウディQ2 30 TFSI sport」は、どちらかと言うとサスペンションは柔らかめで、軽快に走ってくれました。
これは、サスペンションの設定だけでなく、タイヤが215/55R17の高扁平率タイヤであることも影響しているでしょう。
一般道では道路のデコボコが車を突き上げるような感触は無く、「ビョン・ビョン」という音とともに揺れを吸収してくれました。
また、高速道路の段差を超える時などは「フワリフワリ」と2~3度浮くような感覚がありました。
エンジン音の遮音性が高く、ロードノイズもあまり拾わないので、一般道・高速道路ともに静粛性も保たれていました。
アウディQ2の燃費
今回のドライブでは、東京都内~埼玉県秩父市まで往復約250km(うち高速約110km)を走行しました。
メーター上の数値になりますが、この間の燃費は16.8km/Lとなりました。
高速以外の道路も、ほぼ渋滞が無い郊外道路だったので、このような良好な数値になったと思われます。
アウディQ2の価格
今回お借りした「アウディQ2 30 TFSI sport」の車両本体価格は386万円ですが、「コンフォートパッケージ」という48万円のパッケージオプションが追加されているので、合計の車両価格は434万円です。
この価格に諸費用を足すと、乗り出しの価格は400万円台後半になってしまいます。
アウディはプレミアムブランドで、アウディ車であることに価値があることは理解できるのですが、この「アウディQ2 30 TFSI sport」の新車価格はちょっと高いような気がします。
2017年~2018年モデルの中古車であれば250万円前後から購入できるので、もしも私が購入するのであれば程度の良い中古車を狙いたいと思います。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回「アウディQ2 30 TFSI sport」を1週間お借りしてドライブに行ってみたところ、想像以上に快適でした。
特に、運転席の座り心地、十分なパワーを持った1リットルエンジン、軽快な乗り心地などは好印象で、楽しく運転することができました。
一方、操作性が良くないナビゲーションシステムや、アイドリングストップ復帰時の振動など、残念な部分もありました。
結論としてこの車が欲しいかどうかですが、新車は高くて手が出ないので、中古で程度の良い車があれば欲しいと思いました。
SUVは視界が良く乗り降りも楽なので、もしも次回車を購入するのであればSUVが良いかなと思います。
この記事が皆さんのお役に立てばうれしいです。