日本一の温泉地は何処だかご存知でしょうか?
何を尺度にして日本一と言うのかは、いろいろな考え方があるのですが、温泉の源泉数と湧出量で見ると、大分県の「別府温泉」が日本一です。
そんな日本一の「別府温泉」を訪れたは2013年の1月、東京から妻と2人で週末の土・日曜日を利用して1泊2日の日程で行ってきました。
1泊2日というと、スケジュールがタイトなようですが、飛行機で往復をして空港からレンタカーを利用すれば、土曜・日曜でも観光や食事を楽しむ時間を十分に確保できます。
別府温泉には、手ごろな料金で宿泊できる温泉旅館が何件もあり、家族風呂も楽しめます。
さらに、二日目には湯布院まで足を伸ばして、湯布院で日帰り温泉を楽しむことも出来ました。
これから1泊2日で別府温泉への旅行を考えている方の参考になるように、今回は私達が訪れた観光スポットとホテルの様子をご紹介します。
別府温泉1泊2日旅行のスケジュール
2013年1月の旅行のスケジュールは次のとおりです。私の自宅から羽田空港までは車で約1時間半の距離で、今回も空港までの往復には自家用車を利用しました。
朝の7時に自宅を出発して、翌日の21時ごろには帰宅できるスケジュールなので、無理なく楽しむことができました。
【1日目】
羽田 9:55発→大分 11:40着
(JAL1785便)
レンタカーで別府温泉に移動後「海山の蔵」で昼食、
別府温泉観光「地獄めぐり」で白池地獄と血の池地獄を見学
別府温泉「美湯の宿 両築別邸」に宿泊。
【2日目】
朝食後、レンタカーで湯布院に移動、観光
「山もみじ」で立寄り温泉
レンタカーで別府に移動、「民芸茶屋 味蔵」で昼食。
レンタカーで大分空港に移動。
大分 16:55発→羽田 18:15着
(JAL1792便)
※飛行機の時刻は2013年1月時点です。
別府温泉旅行1日目
レンタカーで大分空港から別府温泉へ移動
大分空港に到着後、まず空港のレンタカーのカウンターに行きました。
その後、レンタカー会社のバスで、空港のすぐ隣にあるレンタカー会社の営業所に移動して、ンタカーの手続きを行いました。
レンタカーの予約は、「じゃらんレンタカー」で一度に複数のレタカー会社のプランを検索できるので、その中で料金が安いレンタカーを選べばいいと思います。
私たちは、ニッポンレンタカーの大分空港営業所で、「ホンダフィット」をお借りしました。
大分空港から別府温泉までの距離は約40kmで、約50分で到着することができます。
「黒田や」のレストラン「海山の蔵」で地獄蒸しと豊後牛の昼食
別府温泉では、温泉の自然湧出口を「地獄」と呼びます。
別府温泉が観光地として整備されたのは、明治期から昭和初期にかけてです。それ以前は人が近づくこともできない、まさに「地獄」のような風景だったので「地獄」と呼ばれるようになりました。
その温泉の蒸気熱を利用した蒸し料理のことを「地獄蒸し」と呼び、別府に江戸時代から伝わる伝統料理です。
地獄蒸しは、野菜や魚介等の食材をザルに載せて、「地獄釜」と呼ばれる釜の中に入れ、約100℃の蒸気で蒸し揚げるヘルシーな料理です。
「るるぶ」で調べたところ、「地獄蒸し」と「豊後牛」を楽しめる「海山の蔵」(さちのくら)というレストランが良さそうだったので、1日目の昼食は「海山の蔵」で頂きました。
場所は、別府温泉の鉄輪(かんなわ)エリアにあって、この「海山の蔵」は鉄輪温泉の「黒田や」というホテルに併設されているレストランです。駐車場も完備されています。
上の写真は「海山の蔵」の入口ですが、とても趣があります。レストランに入ると入口近くに蒸気が溢れる地獄釜も見えて、奥のほうに進むととても落ち着いた雰囲気でした。
注文したのは、「地獄蒸しランチ」1,500円(税別)、コーヒーも付いています。
「豊後牛サイコロステーキ」(スープ、サラダ、ライス、デザート、コーヒー付き)2,000円(税別)
このレストランは、お店の方の感じも良く、とってもおすすめです。
【店舗情報】
「海山の蔵」(さちのくら)
〒874-0045 大分県別府市鉄輪御幸3組 もと湯の宿 黒田や tel:0977-66-9656
営業時間 ランチ:11:30~15:00 (LO:14:30)
最寄駅:JR別府駅から「亀の井バス(鉄輪行き)」25分「鉄輪バス停」より徒歩5分
別府温泉「地獄めぐり」で白池地獄と血の池地獄を見学
「地獄蒸し」と「豊後牛」を頂いたので、観光の開始です。
別府観光といえば「地獄めぐり」。別府温泉には8つの地獄があるのですが、その中でも有名な「白池地獄」と「血の池地獄」に行きました。
実は、この地獄は誰でも自由に見ることは出来ないのです。地獄を見るためには入場料を支払う必要があります。入場料は1ヶ所大人400円、8ヶ所の地獄全てに入場できる共通券は大人2,400円です。
今回の旅行では、出来るだけ出費を抑えたかったので、代表的な「白池地獄」と「血の池地獄」の2ヶ所だけ観光することにしました。
まずは「白池地獄」、場所は鉄輪エリアにあるので、海山の蔵からも歩いてすぐです。駐車場が狭いので、車の方は注意が必要です。
入場料を払って中に入ると、下の写真のようにとてもいい雰囲気でした。温泉の色は真っ白ではなくて青白い感じです。温泉の噴出時には無色透明なのですが、時間の経過で温度と圧力が低下すると青白く変色hします。
この白池地獄には、なぜか温泉の熱を利用した熱帯魚館があって、ピラニアがいたのでびっくり、ミスマッチ感がおかしかったです。
「白池地獄」の次に「血の池地獄」に移動。血の池地獄は鉄輪エリアから少し離れているので、車での移動が便利です。こちらには広い駐車場もありました。
血の池地獄の温泉は、下の写真のとおりに、確かに赤い色をしています。真っ赤というよりはオレンジ色に近い感じ。
どうして赤いのかというと、ここでは温泉と一緒に熱泥が噴出していて、熱泥に含まれる酸化鉄が空気中の酸素と反応するからです。
「血の池地獄」でこの日の観光は終了。車でホテルに向かいました。
別府湾を一望できる高台のホテル「美湯の宿 両築別邸」に宿泊
今回は、別府温泉の「美湯の宿 両築別邸」というホテルに宿泊しました。
このホテルを選んだ理由は、まずは手ごろな「料金」です。次に、料金が手ごろなホテルの中から、利用者の評価が高いホテルを選ぶようにしています。
利用者の評価はJTBなどの「お客様アンケート評価」を見ています。評価の母数が多いので信頼度は高いと思います。
さて、今回のこのホテルの料金は、ネット予約で1泊2食12,180円。宿泊は土曜日で、しかも食事は部屋食なのにこの価格で宿泊できました。ネット予約は安いです。
場所は、別府の温泉街から南西に向かった高台にあります。近くには有名な杉の井ホテルもあります。
部屋は下の写真のとおり、ごく普通の12畳の和室でした。
場所が高台にあるので、部屋の窓からの眺めは最高です。別府の温泉街と市外、さらにその先に広がる別府湾を一望できます。
夕食は部屋食で、下のような感じです。お酒はビールを一本だけ注文して700円でした。
両築別邸は、大浴場が狭くて少し残念でした。露天風呂も少し小さいのですが、山と林に囲まれていているので雰囲気は良かったです。
それから、このホテルには貸切の家族風呂が3つあります。事前に調べたら有料となっていたのですが、この日は無料で使うことができました。利用したい人はチェックインの時に申し込むといいでしょう。
【ホテル情報】
観海寺温泉 美湯の宿 旅館 両築別邸
〒874-0822大分県別府市観海寺3 TEL:0977-26-0022
客室数:50室
別府温泉旅行2日目
まずは湯布院を歩いて「山もみじ」で立寄り入浴
別府温泉旅行の2日目は、ホテルで早めの朝食を食べた後にチェックアウト。その後レンタカーで湯布院に向かいました。
両築別邸から湯布院までは約20k、車で約40分の距離です。
「ゆふいん」を漢字で書くときには、「湯布院」という漢字と「由布院」という漢字が混在しています。現在も由布市の住所には「湯布院町」というのがあるのですが、駅は「由布院駅」と書くのです。
もともとは「由布院」と書いたのですが、昭和30年に「由布院町」と「湯平村」が合併した時に湯平の「湯」と由布院の「布院」を合わせて「湯布院町」となったようです。
しかし、平成17年に「庄内町」「挾間町」「湯布院町」が合併して「由布市」になったので、さらに混乱しているようです。
さて、湯布院も温泉で有名なので、日本的な温泉街があるのかと思っていたのですが、全く違っていてびっくりしました。
由布院駅や湯布院の町並みは下の写真のようにとてもおしゃれに整備されていて、関東でいうと軽井沢や昔の清里を歩いているような感じでした。建物は女性客を意識した造りで、若者が多い観光地になっています。
湯布院の温泉宿は町並みから離れた場所にあるので、本当に「離れ」や「隠れ家」という表現がぴったりです。料金は高めの設定なので私達は宿泊できなかったのですが、ひっそりとした場所で、人知れずにゆっくりと時間を過ごしたい人にはぴったりの温泉地だと思いました。
私達が湯布院を訪問した時には、湯布院温泉観光協会が「もう一っつ風呂」というキャンペーンをやっていて、格安の料金で日帰り温泉(湯布院では「立寄り入浴」と言うようです。)の利用ができました。そのリストの中から「山もみじ」という旅館を選んで、温泉だけ利用をしてきました。
町並みから離れた場所に、普通の住宅のように建っている旅館で、隠れ家という表現がぴったりでした。(現在でも立寄り入浴が可能かどうか分からないので、湯布院温泉協会に確認が必要です。)
レンタカーで別府に戻り「とり天」の昼食
湯布院で日帰り温泉を利用した後は、レンタカーで別府に戻り昼食に「とり天」をいただきました。
「とり天」を食べたレストランは、「るるぶ」に出ていた「民芸茶屋 味蔵」というお店。お店の近くに駐車場があるのですが、満車で車が道路にまで並んでいます。
このお店は、日曜日だったことと「るるぶ」に「とり天」が食べられるレストランとして紹介されていたからでしょう、駐車場だけでなくお店の外にも行列が出来ていて商売繁盛の様子でした。
「とり天」とは鶏肉に衣をからませて油で揚げた料理で、大分県ではどの家庭でも一般的な郷土料理だそうです。簡単に言うと「とりの天ぷら」なので「とり天」と言うのでしょうか。
前日に宿泊した旅館の仲居さんも「私たちは毎日のようにとり天を食べる位に大好きなんですよ」と話していたので、関東に住んでいる私達にとっては驚きでした。確かに総務省が発表している都道府県別のデータでは、鶏肉の消費量は九州の各県が上位を独占しています。
もっとも私達も「毎日のように納豆を食べますよ」と言うと、西日本の方には「信じられない」と言われます。全国を旅すると、このように同じ日本でも地域によって食文化が大きく異なることを実感できるので、旅行大好きです。
下の写真が「とり天定食」です。670円、安いっ!!
【店舗情報】
民芸茶屋 味蔵
大分県別府市石垣東6-7-39 TEL(0977)21-0548
[昼] 10:30~15:00(os 14:30)
[夜] 17:00~22:00(os 21:30)
WEBサイト
大分空港でレンタカーを返却
とり天定食でお腹がいっぱいになり、その後別府市内を少しドライブして、大分空港に向かいました。
大分空港近くのレンタカー営業所で返却、料金は15,500円でした。16:00前には大分空港に到着。
羽田には18:15に到着して、その後自家用車で自宅に向かい、途中で夕食を済ませて21:00ごろ無事に帰宅しました。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
別府温泉は日本一の温泉郷なので、一度は訪れてみたいと思っている人も多いと思います。
首都圏からでも、飛行機とレンタカーを使えば、一泊二日の日程で十分に楽しめます。手ごろな料金でホテルに宿泊できるのも魅力です。
予算に余裕がある場合には、湯布院の旅館でのんびりするのもいいかもしれませんね。
皆様も気をつけてお出かけ下さい。