台湾の観光スポットの中で日本人にいちばん人気がある「九份」に行ってきました。
台北から九份までの行き方にはいくつかの方法があるのですが、私たち夫婦が選んだのは鉄道とタクシーを乗り継ぐ方法です。
台鉄の「台北駅」から九份の最寄り駅「瑞芳駅」まで鉄道を利用して、「瑞芳駅」から「九份」まではタクシーを利用。
帰りも「九份」から「瑞芳駅」までタクシーを利用して、「瑞芳駅」から「台北駅」までは鉄道を利用しました。
平日の午前中に出かけたからかもしれないのですが、混雑も待ち時間もなくて「ノーストレス」。
思っていたよりも楽に往復できたので、私たちのような50代のご夫婦にはおすすめの方法だと思います。
今回の記事では、台北から九份までの行き方と九份での様子をご紹介します。
九份の場所と行き方について
九份は台北の北東約30kmの場所にあります
九份は台北の北東約30kmの新北市瑞芳区に位置する山あいの町です。
最寄駅は台鉄宜蘭線「瑞芳駅」。台鉄の「台北駅」から「瑞芳駅」までは各駅停車を利用すると約55分で到着。瑞芳駅から九份までは車で約10~15分の距離です。
九份は戦前に金の採掘で発展した街ですが、1990年代に入りそのノスタルジックな風景が人気を呼び、現在では台湾を代表する観光スポットになっています。
実際に日本統治時代の面影を色濃くとどめていて、路地や石段は当時に造られたものです。
また当時建てられた酒家(料理店)などの建物も多数残されています。
台北から九份までの行き方
個人旅行で台湾を訪れた人が台北から九份まで行く方法は次の4つがあるようです。
- 台北駅から瑞芳駅まで鉄道、瑞芳駅から九份までタクシー
- 台北駅から瑞芳駅まで鉄道、瑞芳駅から九份まで路線バス
- 台北のホテルから九份までタクシー
- 台北(MRT忠孝復興駅)から九份まで路線バス
ブログなどを読んでみると「台北から九份まで路線バス」で行く方法が数多く紹介されていて、若い人や旅費を抑えたい人には人気のようです。
しかし私たち夫婦は2人とも50代、この日は雨だったのでバス停に並んでバスを待つのはちょときついかなと思います。
ただ、ホテルから九份までタクシーで行くのもちょっと味気ないので、「台北から瑞芳まで鉄道、瑞芳から九份までタクシー」の方法で行くことにしました。
台北のリージェントホテルから九份までの道のり
混雑を避けるために平日の午前中に出発
九份は人気の観光スポットなので、休日はとても混雑するようです。
また九份は夜景がとても綺麗なのですが、夕方から出かけると帰りのタクシーやバスになかなか乗れないという記事も見かけました。
そこで今回は、交通機関がいちばん空いていそうな平日の午前中を選んで行く事にしました。
ホテルのコンシェルジェで瑞芳までの鉄道の時間を確認
まず、私たちが宿泊したリージェント台北のコンシェルジェで、台北駅から瑞芳駅までの鉄道の時刻表を調べてもらいました。
台鉄を利用すると、台北駅から瑞芳駅までの所要時間は各駅停車で約55分、午前9時台には各駅停車3本あることがわかりました。
台北駅の各駅停車発車時刻をメモしてもらい、9時前にホテルを出発。
まずはMRTの「中山駅」から地下鉄で1つ先の「台北車站駅(台北駅)」まで移動しました。
台鉄の台北駅から瑞芳駅まで各駅停車で移動
台北駅には「台湾高速鉄道(略称は高鉄、日本で言うと新幹線)」「台湾鉄路(略称は台鉄、日本で言うと在来線)」「MRT(駅の名前は台北車站)」の3路線が乗り入れています。
地上には立派な駅舎があるのですが、高鉄・台鉄・MRTともにホームは地下にあります。
また、切符売り場と改札口も地下にあるので、MRTの改札を出たら「台鉄」の表示に従って台鉄の切符売り場を探しました。
するとMRTの改札を出てすぐの場所に、上の写真のとおり「台鉄」の自動販売機がありました。
券売機の上にある料金表を見てみると「瑞芳」の文字もあります。
なお、料金の数字が3段に分かれていますが、一番上が各駅停車、真ん中が急行列車、一番下が特急列車を利用する時の料金です。
瑞芳まで各駅停車を利用する場合の料金は片道49NTD(約196円)、とても安いです。
急行列車と特急列車は各駅停車よりも料金が高くなりますが、所要時間が短くなり全席が指定席です。
今回私たちは「平日の午前中なので各駅停車でも座れるだろう」と勝手に思い込んで出かけましたが、混雑する休日や旅行シーズンには急行や特急を利用して座席を確保したほうがいいかもしれません。
それで料金表の下にある券売機で切符を買おうと思ったのですが、券売機には「瑞芳」の文字がありません。
この切符売り場では「瑞芳」までの切符は券売機ではなくて窓口で購入するしかないようです。
自動販売機の隣には上の写真のように切符売り場の窓口があり人がたくさん並んでいたので、私たちもいちばん後ろに並びました。
窓口では持っていたメモに「瑞芳」と書いて見せて切符を買いました。窓口の人がメモに「9:54」と列車の出発時刻を書いて教えてくれました。
急行や特急の切符を買うときにも、紙に行き先・列車の種類・人数などを書いて窓口で見せれば、問題なく買えると思います。
改札口を入り駅の案内板を見ると、9:54発の列車は終点が瑞芳でホームは4番線のA。
4番線に向う階段の案内板にも9:54発瑞芳行きの案内が出ていました。
しばらくホームで待っていると列車がやってきました。
ホームに入ってきた列車の車内は混雑していて立っている人もたくさんいます。
「えっ、座れないの?」と不安になったのですが、乗客のほとんどは台北駅で降りてしまい、なんとか座席を確保。座れて良かったです。
列車の車内は上の写真のように、日本のJRの各駅停車と同じような雰囲気です。
松山駅を過ぎたあたりから列車は地上に出ます。のどかな車窓をのんびりと眺めていると約55分で瑞芳に到着しました。
瑞芳駅から九份まではタクシーで移動
11時前に瑞芳に到着しました。
上の写真は瑞芳駅の駅舎です。
上の写真は駅舎側から駅前を見た写真です。ガイドブック等には瑞芳は小さな街だと書いてあるのでどんな田舎なのかと思っていたのですが、ビルもいくつかあり思っていたよりも都会でした。
タクシーも何台ぐらい待っているのだろうか?と心配していたのですが、上の写真のとおりタクシー乗り場にはタクシーがずらりと並んでいました。
さて、瑞芳駅から九份までのタクシー料金ですが、2015年10月現在、205NTDの定額料金でした。
瑞芳駅や九份のタクシー乗り場には、上の写真のとおりタクシーの料金についての大きな看板があるので安心して利用できます。
瑞芳駅でも、紙に「九份」と書いて運転手に見せると、運転手さんは看板を指差して「料金は205NTDだよ」という身振り。
無事にタクシーにも乗ることができました。
タクシーは瑞芳駅から瑞芳の街中を抜けて上り坂に入り、九份に向って行きました。
タクシーを降りたのは「豎崎路」の石段の下だった
九份は山の中腹にあるので、タクシーは右へ左へとカーブが続く道を上っていきます。
瑞芳駅から10分ほど走ると、道路の右側に上の写真のように壁に大きく「九份」と書かれた建物が見えてきました。
建物には「POLICE」という看板も出ています。警察署の派出所のようです。
タクシーの運転手さんは車を停めて「九份」の文字を指差して「着いたよ」という合図。
周りには上の写真のようにバスやタクシーが何台か停まっています。
「目印のセブンイレブンは見えないけれど降りてみるか」と、料金の205NTDを払ってタクシーを降りました。
ここで痛恨のミスが発覚!
タクシーを降りる場所を間違えてしまいました。
上の写真の「セブンイレブン」の右横にある「基山街(ジーシャンジェ)」の入り口の前でタクシーを降りる予定だったのですが、タクシーを降りた場所は、「豎崎路(シューチールー)」の石段の下だったのです。
上の地図の②の場所でタクシーを降りるつもりでいたのですが、かなり手前の①の場所でタクシーを降りてしまったのです。
実は「豎崎路」は九份観光のメインスポットです。
ガイドブックなどに紹介されている九份の赤提灯が連なるノスタルジックな写真は、この「豎崎路」で撮影されています。
しかし、この道は山の斜面に張り付いている坂道で、急な石段が続いています。
つまり、九份を歩く時には、②の場所から「基山街」に入って、最後に「豎崎路」の石段を下りてくるほうが楽に観光ができるのです。
タクシーの運転手さんには「九份 セブンイレブン(7-11)」と書いて見せないといけないですね。
ちなみに「セブンイレブン」はカーブの途中にあるのでとても目立ちます。まわりには観光客がたくさんいるので、すぐにわかると思います。
九份観光の様子
「豎崎路」の石段を登りました
気を取り直して、派出所の横(上の地図の①)から「豎崎路」の石段を登り始めました。
上の写真を見て頂くとわかりますが、狭い路地のような道に石の階段がずっと続いています。
途中で足がガクガクになりました。上の写真のようになかなかいい感じの場所で小休止です。
この場所の写真もいろいろなガイドブックや記事で見かけます。
山登り再開です。石段はまだまだ続きます。
足だけでなく、息が上がってきました。つらい・・・。
やっと、豎崎路が基山街と交差する場所までやってきました。
基山街を右に曲がって少し歩くと、上の写真のように目の前が開けてきます。
ここは、基山街の展望台になっています(上の地図の③の場所)。
この日は雨模様だったので景色を見ることはできませんでしたが、天気が良い日には海まで見渡せるようです。
ここでまた痛恨のミスが発覚!
「阿妹茶酒館」の写真を撮るのを忘れました。
「阿妹茶酒館」は九份の豎崎路沿いにあるカフェで、おそらく九份で一番有名な建物です。
豎崎路を上ってくる途中にあったのですが、足がガクガクで早く上まで登ろうと思っていたので、すっかり忘れてしまいました。
下のURLで「阿妹茶酒館」のストリートビューを見ることができます。
この時の私には豎崎路に戻る気力は無く、撮影は断念しました。
ところで、豎崎路では私は足がガクガクでしたが、毎日スポーツクラブで鍛えている私の妻は「全然、ヘイキー♪」だったそうです。
体力に自信のある方はぜひチャレンジしてみて下さい!
基山街を散策しました。
豎崎路の他に九份を訪れた人が必ず歩くのが基山街です。特にセブンイレブンから豎崎路までの間には、たくさんの商店や飲食店が軒を連ねています。
この通りは豎崎路のような坂道ではないので、のんびりと散策することができました。
私は特に買い物はしなかったのですが、妻は台湾のおみやげを物色。可愛らしいお箸のセットを見つけたようです。
屋台のようなお店もいくつかあったのですが、購入しているのは地元の人が多かったような気がします。
食事ができるお店も何件かあったのですが人影はまばらでした。
カフェなどで一休みしたい場合には、豎崎路と交わる部分の西側やさらに展望台を過ぎたあたりに何件かカフェがあります(九份の地図の④の場所)。
私たちもカフェで一休みしました。
※九份のカフェについてはこちらの記事をご覧下さい。
九份で見つけた落ち着けるカフェ「吾穀茶糧」(SIID CHA)はとってもおススメ!
九份から台北までもタクシーと鉄道を乗り継ぎ
タクシーには九份のセブンイレブン前で乗車
帰りのタクシーは、セブンイレブンの前から乗車しました。
私たちが九份を出たのは13:30ごろ。その時間帯にはセブンイレブン周辺の路上や、セブンイレブンから少し坂を下ったところにあるタクシー乗り場に、数台のタクシーが停車して客待ちをしていました。
また、豎崎路の石段の下の警察派出所付近にも数台のタクシーが停まっていたので、この時間帯に九份から帰るのであれば問題なくタクシーに乗車できると思います。
九份から瑞芳駅までは約10分で到着。帰りのタクシー料金も、行きと同じ定額で205NTDでした。
瑞芳駅でも上の写真の窓口で台北駅までの切符を購入しました。
帰りの列車も瑞芳を14:34に出発する各駅停車で、台北駅までの料金は49NTDです。
上の写真は瑞芳駅の待合室の様子です。
帰りの列車でも無事に座ることができました。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
九份は古い街並みが残っている魅力的な観光スポットです。台湾旅行の際にはぜひ訪問することをおすすめします。
熟年世代のご夫婦でも、私たちのように鉄道とタクシーを利用すれば楽に移動できると思います。
ただし、時期や曜日、時間帯によってはとても混雑するので、私たちが訪問した時とは状況が異なるようです。
鉄道についても必ず座りたい場合には、急行や特急を利用したほうがいいと思います。
また、往復の交通機関利用が不安な場合には、台北発の現地オプショナルツアーに参加するのがおすすめです。
この記事がみなさんのお役にたてばうれしいです。
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